02.医師もリフレッシュして ~患者さんとベストな状態で向き合いたい~

「24時間365日」――言うは易しですが、そう簡単に実現できるものではありません。いかにして、労務の負荷を軽減し、 長期的に働ける環境を作り上げるかが大きな課題となっています。

ある統計によると、これまで在宅診療に取り組んだものの止めてしまった診療所の半数近くは、「身体的労力が過大」を理由とし、 「休暇が取りづらかった」を挙げたところも3割以上でした。経済的な要因よりも、労務的な要因が在宅医療の普及を阻害してきたと考えられます。

ひとりの開業医が毎晩、夜間の緊急対応をしていては睡眠不足となり、医療ミスや交通事故さえも起こしかねません。 自分に余裕がなければ、患者さんに優しく接することも難しくなります。

医師も人間ですから疲れます。患者さんに、ベストな状態で向き合うために、またそれをずっと継続していくためには、 心と身体を休めてリフレッシュする時間、また新しい知識を得たり技術を磨いたりする時間を持つ必要があると思います。

私たちは、グループプラクティスによって、チームで互いを補いながら時間を創り出そうとしています。

現在、私たちの診療体制は、担当医制と待機制を組み合わせることで、各医師は週1~2日の休みを確保し、 夜間緊急対応のための待機も週1回程度となっています。また1週間以上の連続休暇を年に2回はとれる体制づくりを進めているところです。 さらに年に2週間程度は、外部の医療機関などに研修に出かけることも奨励しています。認知症ケアや緩和ケアといった在宅医療では欠かせない分野での新しい知識を吸収したり、 コミュニケーションについて勉強したり、私たち医師が研鑽を積み重ねていくことで、より良い医療を患者さんに提供していけると考えているからです。

私たちの目標は「最高の在宅サービスを提供し、安心して暮らせる社会を創造する」こと。大きなテーマに長期的に取り組むためのシステムづくりを目指しています。(2008年/舩木良真)